こんにちは。お布団の中の勇者ヒキコ・モリです。
TVが「愛は地球を救う」という偽善番組を垂れ流していた時、ネットでは一人の人物が血祭りに上げられていました。
YouTuberのヒカル。
彼はVALUのインサイダー取引騒動で、なんJ民のターゲットにされていました。
ヒカル叩きがエスカレートした背景には、VALUの取引が金融商品取引法の監督外にあるため、法律では手が出せないという事情があります。
なんJ民“による私刑→謝罪へ
なんJ民とは2ちゃんねるの「なんでも実況版」の住民のこと。鬼女板と並んで恐れられているネットの過激派で、これまで彼らの餌食になった人々は数知れず。
嫌がらせはヒカルの家族にまで及び、コーラン燃やし動画など国際問題に発展しかねないレベルまで加熱していました。このままいくとヒカルをロケットに括り付けて北朝鮮に向けて撃つとか言い出しかねないと私は心配したものです。
いっこうに収束する気配がないまま、渦中のヒカルが謝罪動画を投稿しました。トレードマークの金髪を黒く染め、粛々と文書を読み上げているその姿は、いつものカリスマとは程遠い姿でした。
この動画でネクストステージの解散と、ヒカルをはじめネクストステージ所属のYouTubeが無期限活動休止することが発表されました。
謝罪動画を見た私の感想は、大方のリスナーと一緒です。
謝罪というより、これは言い訳。
自分の認識が甘かった、VALUで儲けるつもりはなかったということを言っているだけ。謝罪にもなっていないし、説明にもなっていない。ファンのためと言って逃げるのは、今までのインタビューと同じ。
VALU騒動で一番張り切っていたみずにゃんは、ヒカルの謝罪動画について生放送でコメントしました。
みずにゃんの「買い戻しをしたなら証拠を見せてほしい」という指摘が、リスナーの感情を代弁していると思います。
ヒカルはTwitterの鍵垢で「ネットの情報はほとんどが憶測で間違っていることばかりです。これについても証拠がありますし、事実でないことは否定します。」と言っていたのに、肝心な証拠を何一つ提示しませんでした。
強気な金持ちキャラで脚光を浴びたヒカル
ヒカルというYouTuberについて、ざっと振り返ってみましょう。
1991年5月29日生まれ(26歳)
チャンネル開設:2016年3月18日
半分金髪・半分黒髪の髪色から「エンゼルフレンチ」とも呼ばれる。
過去には「金髪起業家ヒカル」の名前で情報商材ビジネスをしていた。
派手に金を使うのがヒカルの動画の特徴です。金をかけずに体を張って面白いこと・過激なことを動画にするのが主流だったYouTuberの世界に、新しいジャンルを打ち立てました。
ヒカルといえば祭りくじ検証動画シリーズ。祭りくじを買い占め、当たりが入っているかどうかを確かめるという内容です。祭りくじは当たりませんでしたが、ヤフトピやTVにも取り上げられ、ヒカルの動画は大当たり。
当たりはなかった?祭りくじで悪事を働く一部始終をban覚悟で完全公開します
定期的に行うプレゼント企画もコンテンツの主力です。プレゼントに応募するためにはチャンネル登録とTwitterのフォローが必須になっています。
このようにリスナーの頬を札束で叩き、チャンネル開設からわずか一年程度で登録者を250万人まで到達しました。
星の数ほど動画投稿者がいる今、純粋に動画の面白さだけで勝負していたらここまで伸びるわけがないということを分かったうえでの戦略です。また、このプレゼント企画にも当選者を偽装しているのではないかという疑惑があります。
ヒカルのもう一つの特徴は強気な発言。カリスマ性を高めて熱狂的な信者を獲得する一方、着々とアンチも育くんできました。
だから漫画的な面白さ優先してまう。
— ヒカル (@kinnpatuhikaru) 2017年8月9日
漫画好きやから厨二病みたいなのが好きすぎる。
良い意味での競争的な争いの面白さ分かる人が増えてほしいなー。
わくわくするわ、俺は。
まあ俺は常識ないし頭おかしいから共感されんのは分かってるけどな。
— ヒカル (@kinnpatuhikaru) 2017年8月9日
だから批判食らうのも仕方ない。
でも、やめないしこのスタイルやめるならYouTubeやめる。
漫画みたいな展開が期待できないことには全く惹かれない。
漫画にした時に面白くなる人生にするのが俺のテーマやから。
絶賛炎上中の8月下旬、『週刊文春』に“YouTuberヒカルの悪徳商法”という記事が掲載され、ヒカルの私生活が暴露されます。さらYouTubeの週刊文春公式チャンネルに取材の裏話がアップされました。
【取材班のウラ話】 ユーチューバー・ヒカル VALU売り逃げ騒動
素顔は意外としょぼい兄ちゃんだった、という予想通りの流れです。
過剰に金持ちを装うのは、与沢翼をはじめ情報商材ビジネス界隈の有名人がよくやる手法ですね。YouTubeリスナーのような情弱を狙い撃ちにするのもまた、元・情報商材屋らしい商売のやり方です。
Hikakinは静かに笑う
YouTuberの象徴とも言える存在がHikakinです。
ヒカルはHikakinをリスペクトしていると言いつつ、彼を追い抜いて日本一になることを目標にしていました。
Hikakinはこれまで、他のYouTuberの悪口を一切口にしたことがありません。ウタエルいわく社会不適合者の集まりと言われるYouTuberのなかで、Hikakinだけは人格者だと讃えられる所以です。
2chなどではキモいという批判が多かったHikakinですが、他のYouTuberがスキャンダルを起こすたびにプロップスを得てきました。
ただし、自分を追い上げてくるヒカルを激しく意識していたことは間違いありません。
Hikakinはある時からヒカルを無視するようになり、Twitterでもリプを返さなくなりました。さらに、Hikakinの動画のコメント欄では「ヒカル」という単語が禁止ワードになっていることがリスナーから指摘されていました。
それまで庶民的な動画を投稿していたHikakinが方向を変え、散財する動画を投稿し始めたのはヒカルの影響だろうと言われています。
VALU騒動でもHikakinは無言を貫いてきましたが、この件でヒカルを批判しているYouTuberの動画を再生リストに入れるというアクションを起こしていました。
ヒカルを認めないという意思表示だと思われます。
YouTube界の禁忌を破った新参者
さらに人気YouTuberのマホトがヒカルを批判する動画を投稿しました。マホトはHikakinと同じ古参YouTuberです。
マホトは動画の中で「上の世代が盛り上げてきたYouTubeで、とんでもない事をやってくれた」という趣旨の発言をしています。
「ヒカルは3日、4日動画投稿を休んでいるが、帰ってきてほしいという声を聞かない」
「チャンネルを消してゼロからやり直したほうがいい。それで数字を元に戻せたら本物のカリスマ」
と、かなり辛辣です。
YouTuberに対してチャンネルを消せというのは死の宣告に等しいですが、マホト自身、150万人以上の登録者がいたチャンネルを移行してやり直した過去があります。
ヒカキンとも交流のあるマホトの意見だけに、古参勢がヒカルを厳しい目で見ていることが窺えます。YouTubeを金儲けの道具・有名になるための踏み台くらいにしか考えていないヒカルは仲間ではないということでしょう。
マホトの動画がアップされた日、ヒカルはTwitterの鍵垢で「チャンネルは消さない」とツイート。埋まらない溝を感じました。
ヒカルと炎上軍を組んでいたシバターは死体蹴りはしたくないと批判を避けてきましたが、ヒカルの謝罪動画を受けてちゃっかり死体蹴りに参加。でもなんか歯切れが悪い、そんな感じ。
マックスむらいの動向が気になる
ヒカルが目に見える形で良い行いをしたとすれば、マックスむらいを救ったことです。
オワコンだったマックスむらいはヒカルとのコラボ動画で好感度が急上昇し、減少し続けていたチャンネル登録数も大きく回復しました。
マックスむらい(AppBank)の過去と今、全ての闇を包み隠さず暴き公開します
僕も(マックスむらい氏と)同じような波を感じたYouTuberなんで
去年の夏ですね
一気に登録者が延びて
月間日本一をとって
そこから怒涛の勢いで
本当に当時のAppBankさんと同じくらいの勢いで
僕も来たので
落ちる時も一気だと思うんですよ
なにかがあればドーンと落ちちゃうっていう
自分の運命を予知していたのでしょうか。マックスむらいは「横領された側=被害者」でしたが、ヒカルの場合は、彼自身が詐欺の疑惑をかけられているのでもっとヤバイ状況ですね。
今後、オワコンYouTuberの行く先が「むらいルート」から「ヒカルルート」に変更になるかもしれません。
夏からAppBankが運営している漫画サイト「Denesy」でヒカルを主役にした漫画の連載が予定されていましたが、中止の発表がありました。
ヒカルがYouTubeに戻ってきた時、頼れるのはマックスむらいくらいです。彼がどう動くか注目したいところ(二人とも沈んでる可能性もある。)
シバター絡みのネタということで、このブログではマックスむらいをいじる方向でやってきましたが、別にむらいさんのことは嫌いじゃないよ。
一連の騒動についての感想
ヒカルさんは正直、どうでもいいYouTuberでした。彼には胡散臭いという印象しかない。ただ、Twitterにわいているネットビジネス野郎と比べたら、ラスボス級に強いことは確か。そういう意味では一目置いていました。
騒動後の対応にも問題があったと思います。炎上中に他人(ラファエル)のクレジットカードを使って買い物をする動画をアップするのはどうかと。やることが雑すぎ。
ヒカルさんの動画を見ていて気になるのは、26歳のわりに肌カッサカサやなーということです。歳を取るにつれてほうれい線が目立ってくるタイプだと思うので、活動休止中にフェイシャルエステを頑張ってほしい。