旧小澤家住宅に続き、妖怪スタンプラリーで歩いた本町通十四番町~古町をご紹介します。
水の都のシンボルである堀は埋め立てられ、古い建物はほとんど残っていないのですが、下町や古町にはまだレトロな風景が残っています。
新潟最大の遊郭があった本町通十四番町
本町通十四番町がある下町は、港町として栄えた歴史の深い地域です。
遊郭から転業した「旅館福田」に色街の面影が残っています。遊郭建築に詳しくない人間が見てもそれとわかる趣のある建物でした。
私は建物の前を通っただけなので裏側は見えなかったのですが、質屋も兼業しているそうです。
十四番町を見守る入船地蔵尊。
ここで手を合わた遊女たちは何を思っていたのでしょうね。
いまは遊郭のアンダーグラウンドな雰囲気はなく、のどかな住宅街です。どこかのお宅からピアノの音が聞こえてきました。
遊郭の門の近くにあった銭湯「門の湯」はすでに取り壊されて駐車場になっているそうです。残念。
『レトロな風景を訪ねて』というブログで十四番遊郭を知り、現地を見てみたいと思いました。
十四番町遊郭以外にも各地の遊郭跡地を訪ね歩いて記事にされています。情報量もすごいけど、たまに文学的なフレーズが出てきてすこ。
新潟市『十四番町遊郭』の名残を訪ねて | Nostalgic Landscape
入船地蔵尊を背にして歩いていくと本町通13~12番町(フレッシュ本町)があります。鮮魚や青果を売る露店と商店街がひとつになった下町の台所です。
ホクセイマートや100円ショップのダイソーは閉店していました。
露店は出ていませんでしたが、道に花束を並べて売っているところに通りかかりました。売り手と買い手が楽しそうに話している姿は昭和の風景そのもの。
この通りを真っ直ぐ歩いて、「ラーメン藤田」の角を曲がると「旧小澤家住宅」があります。下町は旧小澤家とともに発展してきた町なんですね。
旧小澤家住宅から古町まで歩いていく途中に町家を改装したギャラリー「新潟絵屋」があります。
並木町にあった商家を解体、移築して現在のような姿になっています。
京町家のような格子に蔦の緑が映えますね~。
新潟絵屋から大通りに進み、古町9番通りへ。
飲み屋の前に洗濯物が干してあったり、夜の案内所があったり、ふるまちモール(7番通~5番通)や上古町(1番町~4番町)にはないアヤシさがありました。
8番通には「藪蕎麦」という蕎麦の名店も店を構えています。
レトロ好きにはおすすめのスポット
新潟一番の繁華街と呼ばれた古町ですが、郊外型の大規模ショッピングモールの台頭で空洞化が進み、シャッターを下ろす店が増えました。
私が出かけた日もそれなりに賑わってはいたものの、夏休み中の日曜日にしては人が多くないかな……みたいな混み具合です。
古町ではコンビニ以外に有名なチェーン店をほとんど見かけません。常連さんが多い店もあるので入りづらいと思うかもしれないですね。
新潟駅から離れているのでバス代がかかるし、車で行こうにも駐車場料金がめちゃんこ高い。
気軽に遊びに行ける場所ではないので、余計にショッピングモールが混雑する、という状況なんだと思います。
活性化してほしいという思いもありますが、レトロな街並みが失われるのが寂しいという思いもあって複雑。
ただ上古町は活気があり、インスタ映えしそうなカフェや若者が集まるゲストハウスがありました。
いい感じにレトロとトレンドが融合している町なので、全体が上古町みたいな方向で盛り上がってくれると嬉しいです。
なにより、休日のショッピングモールみたいな息苦しさがないのが良い!
人ものんびりしていて、ゆっくり時間が流れていくようでした。