美容系YouTuberの関根りささんが、動画でヒルドイドという塗り薬を紹介したことで炎上。動画を削除した後にTwitterで謝罪しました。
ヒルドイドと聞いて、関根りささん、怪獣みたいな名前のおクスリ使ってんなと思いました。
『ゴジラVSヒルドイド』カミングスーン。
乾燥したらニベアを塗るしか能がない私にはさっぱりわからないぜ、美容系YouTuberの世界!
関根りさ「先輩にもらったんだよね」
みなさんに誤解を与えてしまうような動画を公開してしまいすみません。
— 関根りさ(・ω・つ)3 (@risase0610) 2017年12月16日
該当動画については削除致しました。
今後は正確な情報でみなさんに楽しんでもらえるような動画を作っていきますので引き続き、よろしくお願いします!
本当にすみませんでした!
関根りささんは、看護師として働いている兼業YouTuberです。
削除された動画では、
先輩にもらったんだよね、ヒルドイドローション。
これ試してみたらって言ってもらって……
と説明しながらヒルドイドローションを見せています。
病院で処方される医薬品を美容目的で譲渡してもらったことに対し、医療従事者としてのモラルが問われました。
その薬がヒルドイドだったことも、リスナーの怒りを買った要因でしょう。
以前からネットでは、美容のために健康保険を使ってヒルドイドを処方してもらうことが問題になっていました。
ヒルドイド問題
ヒルドイドは、アトピー性皮膚炎やケロイド、打撲の治療に使われる外用薬です。
- 保湿
- 血行促進
- 抗炎症作用
といった効能があるため、乾燥肌やシワに悩む女性たちの期待が集まり、口コミで評判になりました。
そこに注目した美容サイトや雑誌・TVが
「高い美容クリームより効く」
「健康保険が使えるから化粧品よりお得」
と無責任な情報を流したことで、皮膚科に美容目的でヒルドイドを処方してもらおうとする女性が押し寄せました。
このヒルドイド・ブームが健康保険の財政を圧迫しているのは言うまでもなく……。
ヒルドイドの違法な美容目的使用は推計「年間93億円」 | 知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴 | ダイヤモンド・オンライン
健康保険法では、美容目的での処方は認められていません。
健康保険を使って処方を求める人のせいで、ヒルドイドが保険適用を外されるかもしれない状況です。
本当に必要としている患者まで自己負担を強いられることになります。自分さえ良ければ、と考えている限り、どんなに肌がキレイになっても心はブス。
悪気はないけどブームに乗せられちゃったという人は、ちょっと考えてみてほしい。
どうしてもヒルドイドが欲しいなら、ヒルドイドの主成分である「ヘパリン類似物質」が配合された市販薬もあります。
ピアソンHPローション/HPクリーム(新新薬品工業)
ヘパリン類似物質の配合量はヒルドイドと同じ0.3%。他にも似たような商品があり、ネットで買えば1,000~2,000円くらいです。
病院でお薬を処方してもらうのは、病気や怪我で受診した時だけにしましょう。
ヒルドイド譲渡はグレー案件
病院で処方される薬には、
- 処方せん医薬品
- 処方せん医薬品以外の医療用医薬品
の2つがあって、ヒルドイドローションは「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」に分類されます。原則処方せんが必要ですが、処方せんなしで販売しても違法ではありません。
ということで、関根りささんが処方薬を違法入手した、ということにはならないと思います。道義的には良くないですけどね。