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「ヒノカミ」を上回る感動!『鬼滅の刃 無限列車編』感想

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妹の最推しの煉獄さんが活躍する「無限列車編」を公開初日に見てきました。

結論から言うと、

  • 最高の出来。原作を読んでいても結末が変わるんじゃないかと思うほど迫力があった
  • 煉獄外伝は映画を見た後に読んでほしい
  • 煉獄さんもカッコ良いけど、炭治郎たちも頑張ったよ

ということなんですが、もうちょっと詳しく書きます。

 

今回の任務地は列車。炭治郎は遠足気分の伊之助、意外と都会人だった善逸、相変わらずフガフガ言ってる禰豆子を連れて炎柱の煉獄さんと合流します。

列車で起きた行方不明事件の捜索にあたるのですが、捜索以前にあのメンバーがよく列車に乗れたな、と思うところ。善逸はいいとして、ド派手な羽織を着た金髪の人、やたら大きな箱を背負った少年、半裸の猪はどう考えても不審者。炭治郎は良い子ですが竹をくわえた女の子を箱に入れて背負っているのです。妹だと言ったところで状況だけ見たらとんでもない変態です。

刀を持ち込むのもあり得ないですが、「キル・ビル」でも刀持ったまま飛行機に乗るシーンがあるので私は気にしない。

炎柱・煉獄さんについて

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妹の煉獄さんコレクション

鬼殺隊には階級制度があり、能力に応じた階級が割り当てられています。その最高位が「柱」。煉獄さんはその柱の中心的存在で、主人公の炭治郎より少年漫画している熱いキャラクターです。

アニメしかご覧になっていない方は「この人に任せておいて大丈夫なんだろうか……」と不安になることでしょう。お館様の前で炭治郎と禰豆子を「鬼もろとも斬首する!」と力いっぱい言っていた人です。YouTubeのコメントにもありましたが、普通の漫画なら主人公の味方になってくれそうなキャラなのに、率先して殺しにかかってくるのが草。モヤモヤしたらとりあえず不死川のせい、ということで……。

列車のなかでも悪目立ちしている煉獄さん。目を見開き、炭治郎たちに一瞥もくれず正面を向いたまま大声で話すのはなんともシュールな光景です。

炭治郎は匂いで嗅ぎ分けることができるので「変わってるけど面倒見のいい人だな」と好意的に考えますが、見ているほうは不安でいっぱい。柱のくせに前半は見事に鬼の血鬼術にかかってしまうあたりがお茶目です。でも後半に向けて獅子奮迅の働きをするので温かい目で見てあげてください。

個人的に熱血キャラなのに感情的にならないのが煉獄さんの良いところだと思います。お館様にもはっきり意見を言いますが、自分の価値観を押し付けたりはしない。柱としての意識が高く、くだらないことで怒ったりしません。人としていろいろあるかもしれないけど柱としては立派な人です(「煉獄さんは個性的」とやんわりコメントしている声優さんたちに優しさを感じました)。

いままで「長男だから」と自分に言い聞かせ、お兄ちゃんパワーで頑張ってきた炭治郎が、はじめて兄のように頼れる人に出会ったのが煉獄さんなのです(兄弟子の義勇はアレなので炭治郎はあまりなついてないと思われます)。

原作を読んでいる方ならご存知でしょうが、終盤に「うわああああ……煉獄さんのチャームポイントが……!」というシーンがありますよね。原作では炎虎を撃ったあとにあの状態でしたが、映画版ではどうしてああなったのかがもっと丁寧に描かれていて、より熱い展開になっています。

それでも主人公は炭治郎

煉獄さんがメインの映画ではあっても主人公の炭治郎が霞んでしまうということはありませんでした。最初から最後まで炭治郎は物語の中心にいました。とくに終盤の花江さんの演技が神がかっていて、普段は可愛い炭治郎がとてもかっこ良かったです。

伊之助も那田蜘蛛山で挫折してからちょっと大人になりました。負けず嫌いの伊之助が煉獄さんに襲いかからなかったのは感心です。善逸は無意識領域が怖すぎるし、かまぼこ隊は煉獄さんの濃いキャラにも負けていませんでした。

主題歌の「炎」が泣かせにくるぞ


LiSA 『炎』 -MUSiC CLiP-

劇場に行く前に「炎」を聞いて心の準備をしておいてよかったです。何も知らないで映画を見たら立ち上がれないところでした。

たった一人のために歌われている曲なので、「紅蓮華」よりもストレートに想いが伝わってきます。MVに鬼滅らしいものなんて一つも映ってないのに。朝焼けの中で歌われたらもうね……なんにも言えない。

公開初日の様子

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この構えを見ただけで涙が……

チケットを取るところから戦いは始まっていました。

通常の映画は2日前に予約が開始されるですが、鬼滅だけは特別扱い。3日前の0時から予約が始まりました。

アクセスが殺到することを見越して前倒ししたのでしょうが、それでもサイトはパンク状態。予約が完了したのは3時過ぎでした。

鬼滅なので覚悟していたけれど大変でした(予約をとったのは私じゃなくて妹ですが)。鬼滅ファンは炭治郎から折れない心を学んでいるので根性があります。争奪戦が熾烈を極めるのは当然のこと。

初日はガチ勢ばかりだったから一体感がありました。みんな映画に全集中。あちこちで泣いている人がいた。

エヴァンゲリオンも社会現象になったけれど、最初の劇場版はしょーもない出来で上映後はお通夜のようだったことを思い出します。「無限列車編」は人気作品だからといって慢心せず、もっと良いものを作ろうと全員が心を燃やして作った映画でした。

私は原作を読んでいるのでストーリーは知っているし、「面白くて当たり前」「つまらなかったら許さん」という意気込みで見たのに面白いと思ったのだから恐ろしい作品です。

鉄道会社も鬼滅に乗っかってきた

JR九州とSL群馬でリアル無限列車が走るそうです。

鉄道系YouTuberスーツ君の動画を見てるわりに鉄道のことはさっぱりわからないので鉄道ファン向けにどこが良い、とは言えないのですが、鬼滅ファン的に魘夢(鬼)もメンバーに入れてくれたのが喜ばしいです。キャラクターを使うだけではなく、作品の世界観を大切にしてくれていて好感が持てました。

鬼殺隊が車両を破壊しまくるので純粋な鉄道ファンの方にはどうかと思うのですが、乗客を救うためなのでお許しください。

しばらく2回目は無理そうだから小説版で

映画の公開に合わせて2種類のノベライズ版もリリースされました。

この2冊は表紙のデザインだけでなく内容も違います。子ども向けのみらい文庫版は映画の脚本に忠実、通常のノベライズ版はキャラクターの心理描写が丁寧。

公開3日ですでに興収46億円という桁違いの映画なので、いつ2回目を見られるかわかりません。細かい部分はノベライズ版で確認したいと思います。