ミニミニフレンズ実弥&玄弥と一緒に新潟市中央区の旧齋藤家別邸に行ってきました。
以前(といってもずいぶん前)に旧小澤家住宅を訪問した記事を書きましたが、新潟の歴史的名所を見るのは久しぶりです。
お屋敷があるのは伝統ある建物が並ぶ「白壁通」。風情ある白壁と石畳に迎えられ、門をくぐる前から期待が高まります。
2017f年までは石畳ではなくアスファルトだったそうです。リニューアルされて趣のある通りになりました。
正面玄関。お隣には「鍋茶屋」と並ぶ新潟の高級料亭「行形亭」があります。
お屋敷に入ってすぐの大広間から見えるお庭がすでに別世界。
いくつもあるビューポイントのうち、庭園全体の規模や奥行き感をもっとも感じられるのはここだと思います。絵巻物を解くように上下左右に展開していく景色が圧巻です。
さきほどの写真の奥に小さく写っていた滝は近くで見るとかなり立派です。
旧齋藤家別邸のお庭は江戸時代に主流だった「池泉回遊式庭園」です。
平安時代の貴族は庭に極楽浄土を描きましたが、近代になると歩きながら鑑賞するお庭が好まれるようになりました。
いま晴天を衝いてる渋沢栄一邸の庭園を作った庭師も作庭に加わっているそうです。庭マニアでなくても洗練されたデザインだと感じました。
人里離れた理想郷に迷い込んだ気分。少し先にNEXT21があるような市街地にあるとは思えません。
休日だったため人出が多くてなかなか写真が撮るチャンスがなく、この写真も人が写り込んでしまいました(後ろ姿なので加工無しで掲載することをお許しください)。
新潟の三大財閥に数えられた斎藤家が大正時代に建てた夏仕様の別邸(別荘)がこの旧齋藤家別邸です。
庭園の規模に比べてお屋敷自体はそれほど大きくはないですが、夏を涼しく過ごすための工夫が凝らされており、内装も贅を尽くした作りです。
旧小澤家住宅もそうですが、お金持ちの家は障子や欄間にいたるまで細工が細かい。
板戸絵も日本画家の作品だそうです。
このお屋敷のほかに本邸を東堀に構えていた斎藤家の財力を感じます。
「旧齋藤家別邸といえばこの写真」という二階から眺め。仙人の一人や二人住んでると思います。
欄干の細工と相まって、まるで額縁に飾られた絵画のようでした。
秋は期間限定でライトアップも行われるそうです。通常の営業時間は17時までですが、ライトアップ期間は夜間も開館します。
周辺の見どころもご紹介
行形亭の先に進むと「地獄極楽小路」があります。
車一台が通れるくらいの狭い通路の一方は黒い塀、もう一方には赤レンガが積まれています。
黒い塀は行形亭、赤レンガはかつて存在した新潟刑務所の名残で、極楽と地獄を隔てる小路だから地獄極楽小路と呼ばれているのでした。
刑務所の鉄格子が嵌った通用門が縮小されて残っています。この奥は大畑公園です。
旧齋藤家別邸から徒歩一分のところに「神宮前」のバス停があり、目の前の新潟大神宮では坂口安吾の生誕碑を見ることができます。
フラミンゴみたいな色の洋館は北方文化博物館 新潟分館がある通りにある旧金井写真館。
敷地の一部がコインパーキングになっていて味気ないですが、明治時代の建物だそうです。当時はハイカラな洋館だったと思われます。
地元民でも観光スポットを聞かれると困る新潟市ですが
歴史を感じさせる街並みが残っているのが旧齋藤家別邸のある西大畑です。
私も昔は新潟なんて田んぼしかねえと思っていたものですが、かつて豪華な別邸や官舎が並ぶお屋敷町だった西大畑はいまも文化の香り漂う素敵な街でした。