私はWEBライターという仕事をライスワーク(お金のための仕事)と割り切ってやってきましたが、ここへ来てその気持ちが変化しつつあります。
顔を見たこともない、画面の向こう側にいるクライアントとの間に、絆のようなものが生まれてきたんです。
「あなたに出会えて良かった」の破壊力
継続の依頼をもらうようになって一年が過ぎたある日、いつものようにクライアントから届いたメッセージを開きました。
メッセージをを転載するわけにはいかないので要約しますが、そこには
「いつも素晴らしい記事をありがとう。クラウドソーシングではなかなか良いライターを見つけられないけど、◯◯さんに出会えて良かった」
と書かれていました。
目から汗が出たよね。
「頑張っていれば誰かがちゃんと見ていてくれる」というのは本当だと思いました。
正直、もっと高い報酬を出すクライアントもいますが、金額が多いからといってマナーが良いわけではないんですよ。
納品しても何の返事もくれないクライアントもいました。
長く付き合っていく上で、誠実さはとても重要です。
良いものを作りたい
みんながみんな、金を稼ぐことばかり考えている銭ゲバではありませんでした。
最初に出会ったクライアントが道徳心のかけらもない銭ゲバだっただけです。
たかだか数百円の報酬でライターをこき使い、挙句の果てに「手数料が高いから直接取引にしてくれんませんか?」と言われた時には殴ろうかと思いました。
読者の誤解を招く表現を避けるために注釈を入れたにもかかわらず、その意図を理解できずに大事な文章を削った時も殴ろうかと思いました。
案の定、読者に「それは違う」と指摘される始末です。(アホすぎ)
そんなしょーもないクライアントの要求に応え、耐えてきたことは無駄ではなかった。
いまは「良いものを作りたい」と考えるクライアントとのご縁が増えています。
直近で請けた仕事の文字単価は5円。
資格を持っていても2円や3円で買い叩かれることが多いクラウドソーシングサイトで、何もないひきこもりが5円の仕事をもらえました。
しかもリテイクなしの一発OK。
評価欄には「またお願いします」の一言も添えてありました。
これはレベルアップしていると思っていいのではないでしょうか。
そのクライアントは資料もたくさん送ってくれました。
テーマに対する愛情がひしひしと伝わってきて、私も襟を正される思いでした。
今できることはすべてやったつもり。
それでも、クライアントに細かくオーダーを聞けば、もっと内容を洗練させていくことができたかもしれないと思いました。
意外なことに、ひきこもりである私が「本人と直接話したい」「取材したい」という気持ちになっています。
ライスワークがライフワークに近づいてきている、というお話でした。