ラブホの不潔さと従業員の民度の低さについてはすでにお話しました。今回は実際にバイトをしてみて気づいたこと、意外だったことご紹介いたしましょう。
ヤのつく職業の人は見かけない
従業員にもお客さんにも裏社会の匂いがする人はいませんでした。お金に余裕があるカタギの方が経営しているんだと思います。
お掃除をするのは主に女性の従業員で、年配の方も若い方もおりました。ただ、底辺職の方は喫煙率が高いので副流煙で寿命を縮められそうではありましたけれど。
従業員の制服はなかったりする
大きなホテルなら制服を貸してくれますが、小規模店なら服は自前です。といっても特別なものを用意する必要はなく、動きやすい靴・着古した服でかまいません。お客さんに会わないので着ているものは何でもいいんです。
お客さんは思いのほか普通
一般のホテルのような宿泊者名簿はないのですが、防犯対策として従業員が車のナンバーを控えていました。備品が壊された、盗難にあった場合でも追跡可能です。無茶はできません。
女子会や時間潰しなど、軽いノリで遊びに来るお客さんも多く、昔のようなアングラな雰囲気は薄れているようです。
同性のカップルは見かけませんでした。女性同士なら利用できても、男性同士は利用できないホテルが多いようです。
客室のテレビのチャンネルを元に戻すのも清掃の仕事なのですが、アダルト番組ではなく普通の番組をご覧になるお客さんが結構いました。昔と違って客層も変わってきているようです。
お客さんの下半身事情に興味がない私には好都合でした。すぐ辞めたので生々しい置き土産に触ることもなかったですね。
清らかな体で帰って参りましたのでご安心ください。
日記に「ラブホに除菌グッズを持参し、勤務中一度もトイレを使わなかった自分を褒めてあげたい」と書いてありました。ウケる。
どこから入るのかわからん
ラブホを利用したことがないもので、どこから中に入ればいいのかわかりませんでした。
人目を避けるようにひっそりと建っているので余計に入りづらい。これから面接を受ける人はどこから入るのか聞いておいたほうがいいかもしれません。
お客さんとして行くのであれば、お目当てのラブホがビル型かガレージ型か調べておくといいと思います。
ビル型は構造上、まったく人に見られずに出入りするのは難しいです。お忍びなら車で直接入れるガレージ型のほうがいいでしょう。
回転ベッド・鏡張りの部屋がないラブホもある
回転ベッドと鏡張りの部屋があるラブホテルは風俗営業法で規定される「4号営業ホテル」のことです。
現在は4号営業ホテルを新築することはできないので、既存のホテルを買い取るしかないのですが、「普通のビジネスホテルを作ります」と申請してラブホを作っちゃう場合もあります。
表向きは普通のビジネスホテルを装っているため、ラブホテルの設備である回転ベッドや鏡張りの部屋をしつらえることはできません。代わりにビジネスホテルらしくフロントや食堂を作ります。
こうした施設は4号営業ホテルに対して新法営業ホテルと呼ばれています。
ラブホテルを建てられない地域(学校の周辺)にも建てることが可能で、18歳未満の利用を禁止する必要もありません。
ラブホテルの条件を満たしているのに届出をしないで違法営業しているホテルもあれば、グレーゾーンのホテルもあります。
フロントにも食堂にも従業員がいるので、接客も普通のホテルと変わらないようです。
倫理的にやばそうですけどね。
儲からない
ラブホが儲かったのは昔の話。
いまは若者の草食化でラブホを利用するカップルが減少しているそうです。価格競争やサービス競争でギリギリの状態なのに、建物の老朽化まで重なって維持するのも売るのも大変みたいです。
接客しないので楽といえば楽ですが、時給が安いうえにパワハラもあるし、業界自体が先細りなんでバイト先としてもオススメしません。
儲からないので従業員にも余裕がないんでしょうね。だからといってパワハラは許さんぞ。