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ニート・ひきこもりなのによく喋るし、冗談も言う。
だったら健康なんじゃないかと思うかもしれませんが、危機的状況で平然としていられること自体、普通の神経ではありません。
元気そうに見える派の私も、それなりにこじらせています。
本当の自分を出せない・演技する
人前でネガティブ発言をするニート・ひきこもりは素直なんだと思います。
元気そうなニート・ひきこもりも本質的には根暗なのですが、自分の感情を素直に表現できません。意地を張ってしまう人もいるでしょうし、気を遣ってそうなってしまう人もいるでしょう。
たとえば、「意外としっかりしている」とか「やればできる」なんて褒められると、言葉どおりの人間を演じようとします。
弱音を吐いて失望されたくない……などと余計なことを考えてしまい、「アンタにはそう見えるかもしれんが、マジで死にそうだから助けてくれ」とは言えないのです。
バグりやすさに定評があるニート・ひきこもり
おとなしいニート・ひきこもりもたまにキレることがありますが、性格が悪いとか、これが本性だったのかなどど言わず、大目に見てあげてください。
もともと情緒不安定ですから「金策に追われる」「将来に不安を感じる」などのトリガーで速攻バグります。
突然攻撃的になって本人も自分の感情に戸惑っているのですが、他人に心の葛藤が見えるわけもなく、ただ性格が悪いと思われてしまうのがつらいです。
ちなみにニート・ひきこもりが自分のことを他人事のように話すのは、現実を受け入れると発狂するからです。
人間の頭の壊し方
事件が起きるたびに報道で耳にする「あんなにいい人がなぜ……」。
脳を慢性疲労状態にすればどんなに意志の強い人でもバグります。もとの性格や頭の出来は関係ありません。
- 栄養不足にして脳の機能を衰えさせる
- やりがいのない作業で疲労を蓄積させる
- 希望と絶望を行き来させ、不安な状態を作る(わざと優しくしたり、殴ったりする)
これはマインド・コントロールの方法ですが、学校や会社に潰されて頭がバグる人も少なくないでしょう。
衣食住足りて礼節を知るじゃないですけれど、余裕があってはじめて冷静な判断ができて、他人を思いやる気持ちが生まれるのです。
ニート・ひきこもり生活は楽じゃない
自分だってできることならひきこもりたい。
そう思う人も多いでしょうが、ひきこもり生活は想像するほど楽ではないです。
結果的にニートやひきこもりになってしまっただけで、それを目指して生きてきたわけではないですから、無力感や恥ずかしさはずっとあります。気がつくと「楽な死に方」を検索していたり……。
働いてないんだから楽してるだろ、と言われれば返す言葉もないのですが。
立場の違う人間を理解するのは難しいことです。
ギタリストのMIYAVIがヴィジュアル系として活動していた頃、理想に届かなくて死にたくなったという話を聞いて「チートキャラのくせに贅沢言うな」と思ったことがありました。
身長185cmでイケメン。プロのサッカー選手を目指していたほど運動神経抜群で、音楽の才能もあるMIYAVIが死ななきゃいけないなら、ほとんどの人類は死ななくちゃいけないじゃないですか。でも本人にとっては切実な悩みだったんですよね。
ひきこもりの辛さなんてわからないと仰るなら、わからなくていいです。でも思ったより自由きままじゃないよ、とは言っておきます。